【黄河源流S#036】麻多郷。中国青海省の黄河源流付近にて-走行距離68.5km
2011年07月15日 青海省 /
翌朝はまたまた快晴♪
ただ、昨晩の寒さはさすがに堪えた。テントの中に小さな氷柱ができていた。
毎朝お湯を沸かしてコーヒーを飲むのが好きだが、昨日汲んでおいた川の水をろ過してみた。
さぁて、今日は黄河源流に行きつけるのか!?
誰もいない草原をひた走る。
夕方に「黄河第一橋」に到着。おぉ!いよいよ黄河の源流が近い証拠だ!
それにしたも何も・・・何も・・・・おっ!?何かある!草原の丘の向こうに建物らしきものが見える!
時間は17:00を過ぎている。今日のゴールはあそこだ!とペダルに力を入れて走りだす。
が!進まない!緩やかな砂利道の上り坂。だんだん分ってきたのだが、毎日、夕方になると風が強まる。
走っても走っても建物が近づかない。結局2時間もかかって到着したのは「麻多郷」。
村の入り口に学校があり、そこの先生に声を掛けられ、お世話になる事に。
この学校は「寄校」と言って、ほぼ全寮制。
子供達は6~13歳くらいで、全校生徒はなんと254人!
衣食住を先生と生徒が共にして、まるで親子の如く暮らしている。
昨年校舎を新しくして、テント教室からコンクリート教室に変わったばかり。
授業を見学したが、今の日本の教育との決定的な違いがわかる。
詳細は省くが、「教育の目的」と言うものを思い出させてもらえた気がする。
二つの見方ができたと思う。教育を通じて生徒の立場、そして先生の立場。
何よりも先生方が教育を愛しているという事。子供を愛しているという事。
生徒は先生を尊敬しているという事。
この見事なバランスは規制にとらわれることのない、「道理」という概念の中で育まれている気がした。
因みにこの村には、政府のプロジェクトが支援している「インマルサット衛星電話」があった。
1分2元(約30円)と安い。政府が80%負担しているからだ。ネットも携帯も繋がらない唯一の通信インフラ。
親が子供に出来ること。子供が親に出来ること。
教育と職業について、これから先自分がやりたい事が、すこーしだけ見えた。
一宿一飯のお礼に、生徒にノートを贈ろうっと。