【黄河源流S#013】青海省へ向けて蘭州市にて準備-走行距離23.6km

2011年06月10日 甘粛省 /

晴れ 最高気温33度

今日はお休み日。昨晩は遅くまであれこれと溜まった作業をしていたが、それでもいつも通り7時に起きてしまうが、二度寝に入る。
9時過ぎに電話で起こされた。

外は快晴!そうだ!昨日じいちゃんが行ったという、蘭州市の南にある蘭山に行ってみよう!
荷物を宿に置いて身軽にして行ってみた。昨日GIANTで買ったサイクルスーツも試しに着てみることにした。
おおおっ!鏡にチャリダーがいる(笑)なんだか恥ずかしいな・・。

恥ずかしいと言えば自転車。普段は超重量級の姿を見せてくれる頼もしい自転車だが、荷物を全部降ろしてみると・・・
なんだか裸を見られているような恥ずかしさを感じる。
乗ってみると余りの軽さに暫くフラフラしてしまう・・・。

自転車も自分もなんだか気恥かしい・・・。

しかしやはりペダルは軽い!市内の1550mから山頂2100mまで登る。
この坂、普段の荷物を載せていたら確実にダウンしていたな、と思う。短距離で標高600mを登るので勾配率が普通じゃない。
2時間くらいかけて山頂へ到着。入園料6元の公園があったが、出てきた人に聞いたら「金の無駄だ!」と言うので、
アッサリと入るのを止め、峠の食堂で昼ごはん。2100mの空気は爽やかで、さっきまでの大汗が嘘のように引いていく。

この恰好・・・・慣れないなぁ・・・
なんでこんなのが?
今度はラクダちゃん・・。昼寝していました。

そうだ。坂の途中にあった茶屋の眺めが良かったから、下りがてらお茶でもするか。
と、帰路に着く。予定通りの茶屋で一服。蘭州市内が全部見渡すことが出来る。
天気は快晴。下界は多分暑いのだろうけれど、2000mの高さでは風が乾いていて気持ちいい。
1時間ほどまどろむ。

この場所・・・・フェンスも何もないのです。すぐ横には200mほどの崖が。

・・・・まどろみながら思った。僕の体はまだ旅をしていない、と。
何と表現していいか分からないけれど、何かスイッチが入りそうで入っていない気分。
別にそんな事どうでも良いのだけれど、性格上気になってしまう。
こういう事を考えているからスイッチが入らないという事も分かりつつ・・・。
でも、あと少しで何かが変わるという感覚もあるんだよな。。

17年の社会人生活と言うのを辞めたからと言って、スグに浮世離れした感覚になれるハズもないのだからね。
ま、時間が解決してくれるだろう!というところで結論付けて下界へ下る。・
・・下界、あっちぃ!(笑)

  一旦宿に戻ってから再びGIANTへ向かう。これから一週間、自転車はGIANTに預け、
僕はやらなきゃならない事を済ませるつもり。

帰り道は歩いて街中を散歩。やっぱり。。。綺麗だ。
途中目についた水餃子の店にフラリと立ち寄ってつまみ食い♪
隣に座った兄さんと、蘭州について聞いてみる。

すると、やはり蘭州は他の都市に比べて綺麗だそうだ。彼は成都出身だった。
仕事柄、中国の各地にも行っているが、蘭州はかなり気に入っている町だと。
因みに蘇州は?と聞いてみたら、あそこは観光地だな!だって!
確かに、蘇州の美しさは見事だと思う。歴史と近代が見事に融合しているし、、、。
しかし蘭州の綺麗さもかなり魅力的だな。また来てみる価値のある町ですな。
そんな事を話していたら、旅レポートを読んだ方からメールが届いた。
その中にこんなことが書いてあった。

「西の方 陽関を出でならば 故人(親しい人)無からん」

この辺りから西に進むと、もう知っている人はいない。
8,9世紀の時代はこう言って西へ向かう人と酒を酌み交わしたという話。

・・・今日、山で感じていたのはもしかしたらこういうことかもしれない。
蘇州を出て西安へ。西安では旧友も居て楽しいひと時を過ごすことが出来た。
西安から西は本当に未知の領域。そんな不安が、山中で感じた「体が旅をしていない」という事につながったのではないかいな?
つまり、まだ現実から出られない自分がいるという事。

出ないなら、出ないでいいじゃないか。無理に出る必要はない。いずれ近いうちにそうなるのだろうから・・。
・・・この先の青海省の道のりが、急に怖くなってきた。。

蘭州は本当に大きな町です。

昼ごはん:30元
夜ごはん:20元
その他:30元

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